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四宮 雅博 先生

東京都千代田区神田佐久間町3丁目37-59 マルチーノビル
しのみやクリニック
掲載開始日:2016年04月12日
最終更新日:2017年12月28日

受診しやすさ

医師指定受診
-
外来待ち時間
-時間程度

臨床実績

専門医資格
日本精神神経学会専門医

学術活動

出身大学
1983 年卒
略歴
-

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四宮 雅博先生のインタビュー

公開日:2018年05月15日
ライフステージと症状から、精神疾患を読み解く

先生が医師を目指された理由はどのようなものでしょうか

私は四国の田舎出身なのですが、私が小さい頃はまだ医師が貴重な存在だったので、自分が医師になることで地域の役に立てるのではないかと幼いながらにぼんやりと考えていました。そこから大学受験の志望先を考える際に「受験で目標を考えるなら、出来るだけ難しいことを目標にしよう」とモチベーションを高める目的も兼ねて、医学部を受験しようと決断しました。

ですので、医学に少しずつ魅力を覚えたのは、むしろ大学入学後だったのではないかと思います。大学の授業で聴診器を初めて使った時には一体どういう音が聴こえてくるのかと、非常にわくわくしましたね。聴いてみると楽しい音が聴こえるわけじゃないと分かって、少しがっかりした気持ちにもなりましたが、そういった経験はどれも新鮮な学びでした。

精神科を志したきっかけや魅力はなんでしょうか?

医学生の頃から精神科に魅力を感じていましたね。教科書の内容が非常に興味深く、それは定期試験の勉強の際に思わず試験範囲とは関係ない部分を読み込んでしまうほどでした。そのおかげで試験の成績はあまりよくなかったのも、学生時代のいい思い出です。精神科の学科成績があまり芳しくなかったのは当時の先生もご存知でしたから、精神科に入局したいですと伝えた時には非常に驚かれました。

大学卒業後は順天堂大学医学部附属病院へ入職しましたが、当時は現在のように 研修医として各科を回るシステムではなく、精神科に入局すると3年の研修期間ずっと精神科に所属することができました。ですが、当時の教授は「医師である以上、身体も心も診られなければいけない」という考えをお持ちだったため、順天堂大学医学部附属病院の関連病院の内科でも研修を行いました。

精神科のみを突き詰めてしまうと、やはり身体的な面への知識経験が不足してしまいがちですので、内科で経験できてよかったと今になって特に強く感じています。

先生が診療を行う中で大事にしていることはなんでしょうか?

精神科の病気は、診断をつけることが非常に難しいという特徴があります。私が研修医時代に診た患者さんで、病気の診断に至った背景も含めて、教授や医局スタッフと症例検討した方がおられたのですが、その方と10年後に再びお会いする機会がありました。期間が経過して診てみると、昔とその時では症状が全く異なっていたことを印象深く覚えています。

これは、年齢や社会的立場の変化で、ヒトの内面に影響する要素が大きく異なることと、ホルモンなどの分泌量も大きく変化することが関係しています。先ほどお伝えしたような、時間が経過してからの再診で、全く異なる主症状が現れているということが起こり得るのです。ですので私は、患者さんの症状と併せて、話している言葉や仕草など、今現在どういう思いを患者さんが抱えているか、についても重きを置いて診ています。中でも患者さんの状態を追体験して考える、ということを一番大切にしていますね。

追体験というのは「もし自分がその人の立場であったらどのような思いを持つだろうか」を頭の中で考え、その人の持っている思いに出来るだけ近づいて考えるということです。

そうして患者さんと向き合ってみると、患者さんが今何を求めているのか、どういう言葉をかけて欲しいのかが少しずつ見えてきます。もちろん言葉で言うほど簡単なことではありませんが、その人の身になって考えることは治療を行う上で何よりも大切ですし、それをするとしないのではその後の治療経過にも大きくちがいが現れてきます。患者さんが少しでも日常生活を送りやすくなるために、患者さんの目線で考えるということはこれからもしっかり行なっていきたいです。

うつ病などの精神疾患は、身体の中でどういう異常が起こっているのでしょうか?

うつ病は脳内の神経伝達物質の不足が原因であると言われていて、統合失調症は逆に脳内の神経伝達物質が過剰になってしまうことで発症すると言われています。つまり、精神疾患というのは「こころの病気」というよりは「脳の病気」なのです。

骨折など目に見えて分かりやすい病気ではなく、パッと見ただけではその人が病気にかかっているかどうかは分かりません。そのため、精神疾患は他の病気よりも他人に理解されにくいのが、患者さんにとって非常に大きな苦痛になってしまうこともありますね。

精神疾患を発症してしまい、休職される方もいらっしゃいますが、症状を早く改善させるためにはどのようなことが大事なのでしょうか?

うつ病などが理由で、お仕事をお休みされている方への対応についての考え方は、一般の方と私たちでは大きな違いがあります 。多くの方は”休職中は家でゆっくり静養することが大切”と考えると思いますが、実はこれが大変難しいことなのです。

うつ病の症状の1つに焦燥感(焦ってしまう気持ち)というものがあります。日々を目的なく過ごしてしまうと「いつになったら仕事に復帰できるのだろう…」、「いつになったら病気が治るのだろう…」と焦りの気持ちがどんどん膨らんでいってしまいます。同居していらっしゃるご家族の方がいれば、会話をするなどして時間の過ごし方をある程度はコントロールできますが 、一人暮らしの方ですと休職期間中に目的を見出すのが難しくなりがちです。”休みだから寝て過ごす”という一方で、規則正しい食事や睡眠が、精神疾患の改善には何より重要なのです。

うつ病でお休みされている方は、日常生活にメリハリをつける意味でも”定期的に通院して治療を受ける”ことを1つの目標にしてもらいたいと思いますね。日々の中で小さな目標を持って生活していくことは、疾患管理の面からも非常に重要なのです。

しのみやクリニックの診療の特徴をお伺いできますか?

精神科のクリニックというと、初診時の予約が必須となっているクリニックが多いのですが、当院は予約なしでも初診を受け付けています。医師も3人の精神科専門医が、週半分は2名体制で診察を行なっておりますので、「早く治療を受けたい」、「予約が先まで埋まっていてなかなか診察を受けられず通院を諦めようかと迷っている」といった患者さんが、気兼ねなく通院できるクリニックだと思います。

またその他の特徴としては、必要な場合は点滴治療もできるという点で看護師が常駐しているということが挙げられます。精神科においても、ある程度症状が重い患者さんに対しては、やはり点滴での治療が効果的です。しかし点滴治療のためには一定期間入院が必要となってしまうことも多く、仕事をされている方にとってはハードルが高い治療方法となってしまいがちです。点滴での治療を受けやすくすることを目的として、当院では治療を受けるためのベッドを完備しています。通院しながら点滴を受け、症状を診ながら徐々に内服薬での治療へ切り替えていくという方法をご案内できるのも、当院の診療の特徴の一つですね。

四宮先生が考える”名医”について教えてください

私の思う名医というのは、「医師という仕事がとにかく好きで、知識や技術を追求し続けられる」ような医師でしょうか。ちょうど知り合いの外科医の先生を見ていると、名医とはこういう人のことを言うのではないかと感じましたね。その方と知り合ってからもう15年になるのですが、本当に好きでこの仕事をしているのだな、と非常に強く感じました。

私も現在のクリニックで診療をして20年以上経ちますが、その先生は同じような年数を経験している外科医の先生とは思えないほど、基礎的な部分からしっかりと勉強されています。「自分は好きでこの仕事をしている」と話す人は世の中に多くいると思いますが、20年以上もの間、基礎的な部分から変わらず積み重ねていくというのはなかなかできるものではないですよ。積み重ねた技術や知識も確かなので、医療の質が非常に高いですし、何より本当に医師という職業が好きなのだな、とその人の仕事ぶりを見ていて感じますね。

名医という人は、彼のように「周りからの評価をいい意味で気にしすぎず、とにかく医師という仕事が好きで、誠実に追求し続けられる人」だと思います。

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しのみやクリニックの詳細情報

郵便番号
101-0025
住所
東京都千代田区神田佐久間町3丁目37-59 マルチーノビル
電話
0356871516

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